大学院生活③ ライフハック
実際に大学院生活で役に立ったものを紹介します。
ライフハックというよりは勉強、特に論文作成時ですが・・・
まずは少し論文作成の流れをまとめます。
”必ずアクセプトされる医学論文完全攻略50の鉄則”にも書かれていますが
例えば基礎研究の論文の流れとして、
Abstract→Introduction→material&method→result→discussion→conclusion
という流れになっていると思います。
Abstractは最初に書けないので、最後にまとめます。
後はfigureは一番最初に作ります。
一番目立つ場所なんで、きれいなfigureを作るために実験やっているといっても
過言じゃないですね(笑)これが一番大変ですが
他は順番に書いて行った方がいいですが、最初は中々Introductionから書けません
というのも慣れていれば別ですが、僕なんか全然優秀ではないので
参照文献の検索などせずに言われたまま実験をやって失敗するというパターン
だったので、Introは何書いていいかわかりませんでした。
やった実験内容と結果をmaterial&method Resultに書いてから他を書くという
やり方をしてしまいましたが、流れとしてはIntroで今までわかっている内容と
これから研究する内容の紹介をしてから実験デザインを立てて進めていく方が
いいと思います。だから最初から参照文献は集めておくべきなんですが・・・
結果を含めて考察し、この時にも文献を根拠にして考察するので
kここでもまた論文検索が必要になってきます。
一応本ではintroの文献とdiscussionの文献は目的が違うので
違う文献にした方がよいと書かれています
研究デザインがしっかりできていればこの流れが一番いいですが、
そもそもAutherが思ったような結果が出ないことも多いと思うので、
Resultをこねくり回して無理やり結論付ける事もあったりします。
研究本来の目的からすればだめな事なんですが、時間的な制約があったり
せっかく出た結果を何とか形にしたかったりと特に医師大学院生は
研究だけしているわけじゃないので事情は様々かと思います。
次は実際に役立ったものを紹介していきます。
以上を踏まえて文献検索、英語は必須なので主にそれの紹介です。
①Endnote
非常に便利です。去年購入しました。
知っている方も多く、僕も使いこなせてないですが
論文がPDF化されていれば、そのまま取り込んで、
整理します(ここは普通のフォルダと一緒)
ここからが便利なところです(というかこれしかやっていません笑)
例えばwordで英語論文を書いたとします。
previous study reported ~. という文章に引用文献をつけたい場合は
そのピリオドの所にフォルダから文献をドラッグするだけで、
番号整理とword文章の一番下の段に文献名 著者 jounal名 出版日など
必要な事を整理してくれます。
順番の並び替えなども勝手にやってくれるので、文献整理の手間が
かなり省けます。
後、これは僕のやり方ですが、ファイル自体PDFで保存するときに
文字化けする事があると思います
(古い論文など 一流紙では少ない印象 耳鼻科でいうとlaryngscope
NEJMなど)
その時、ファイルの保存ではなく、pubmed検索のciteの所からEndnotoに
入れると文字化けしません
ただ、PDFは後で追加しないといけないので、
僕はgoogle scholarで検索、保存(scholarは非引用文献多いものの順に出るので
検索しやすいと考えています) 次に論文名をpubmedにコピペして取り込み
の流れでやっています
少し手間はかかりますが、Endnoto上で整理されたときに文字化けしないので
かなり見やすくなります。
②必ずアクセプトされる医学論文完全攻略50の鉄則
先に紹介した本です
論文作成、投稿後の流れがのっていて非常にわかりやすく、正直
実験計画を立てる前に読んどけばよかったなと思います。
僕たち医師大学院生の目的は研究そのものではなく、博士号をとることだったり
するので(給料に直結はしませんが(笑))
論文作成、最終的にはアクセプトされないと言い方が少し悪いですが
意味がありません。学費の無駄払いになってしまいます。
そういった意味で無駄な時間を過ごさないためにも、実験を開始する前に
論文作成、投稿されてからの流れまでを見通した上で
実験に取りかかるのでは思った結果が出なかった時の対応など違ってくるかと
思います。
後、文章の表現なんかもかなり使えると思います。
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③論文を読む
結局初めて書く時はここは避けては通れないと思います。
何しろ英語表現も知らない、研究の周辺知識もない状態なので、
参照文献をある程度は読まないと文章は一切かけないと個人的には
感じます。最初は真似から入って、そのうち上の本に書いてある表現
とかを使えたりします。結局論文に使われている表現は限られており、
どの表現を使うかだったりするので、他の論文で使われている表現や
言い回しを参考にして書くことが多いためインプットの量は
必要と思います。
その時の読み方ですが、Abstだけを読む文献もあっていいと思いますが、
自分の実験にとって重要な論文はdiscussionまで通して読む事をお勧めします
Abstは結果の簡単な考察しかされていない場合が多く、正直なところ
いいことだけを書いていることもあります。
細かいmaterial&methodは飛ばしてもいいと思いますが、discussionを読むと
結果の解釈で少し無理して考察しているところがあったり、limitationへの
言及があったりと自分の論文にも参考になることが多いです。
どちらかというと解釈や考察に困る結果を文章にするのが難しかったりするので
個人的にはdiscussionを読むのが結構役立った気がします。
後は英語論文の論理展開を学ぶ上で、最後まで通して読むのはいいと思います。
例えば英語が母国語でない日本人の論文などは自分も真似しやすく読みやすい事
が多いので参考になります。
長くなりましたが以上です。
なんだかんだで論文作成が3か月~半年くらい最終的にはかかって
まだこれから査読なんで追加実験もあるかと思うと憂鬱ですが・・・
皆さんの参考に少しでもなれば幸いです。